靴下の効果 

 靴下をたくさん履いて、足元を温めていると足にいろいろな症状が出ることがあります。例えば水虫や湿疹ができたり、靴下のあたる部分(足首、ふくらはぎのあたり)が痒くなったり、足の指が赤く腫れちょっと触っただけでひどく痛んだりすることもあります。
 東洋医学では足元は全ての内臓のツボが集中するところとされ、このツボを刺激して病気の治療をしています。例えば足の親指は消化器や肝臓とつながりが深く、小指は膀胱(泌尿器系)、土踏まずのあたりは腎臓というように、どの部分も内臓と密接に関わっています。
 足元を温かくしていると体全体の血液の循環がよくなり内臓の働きが活発になるため、これまで内臓に溜まっていた毒素も外へ(末端へ)押し出されてきます。この押し出されてきた毒素が足元から外へ出るときにさまざまな症状を起こすのです。特にこれといった症状が無い人でも足によく汗をかくようになっているはずです。これも毒素が足元から出ている証拠です。
 毒素をよく吸収するためには、一番下に絹の五本指の靴下を履くのが一番効果的です。そして、靴下(特に五本指のもの)はよく取り替えるようにしてください。夜の入浴後と、朝の起床後に替えるようにするとよいでしょう。靴下は、天然繊維(綿・絹・毛など)の物を履いてください。
 足元に症状の出ているときは、毒素が出てしまうまでそのまま温かくして待つより他はありませんが、痒いときはどんどん掻いてかまいません。患部がただれたり化膿した場合でも薬はつけないで、できるだけ清潔にして絹の布を包帯がわりに巻いておくと早く良くなります。絹は毒素が外に出るのを助けてくれるからです。
 毒素が出て体調が良くなってくると、前と同じ靴下の履き方をしても炎症が起きないことがほとんどです。冬はひび、あかぎれ、しもやけが出来やすくなりますが、これらも体の排毒です。
 靴下の重ね履きをしていると、足元の方に毒素がどんどん出てきます。これは、足の裏には体のどの部分よりも汗腺が多くあり内臓のツボも集中しているからです。時には出てきた毒で靴下が破れてしまうことがあります。絹の靴下は特に毒素を吸収・発散する働きが強く、履いた人の健康状態にかなり影響を与えます。靴下を履いているとその靴下のだいたい同じところが傷みやすいので、その場所から推測しておおよその体の悪いところが解ります。

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