病気と症状は同じ物だと思われがちですが、全く違います。病気とは、内臓(肝・腎・肺・心臓・胃)に毒素が溜まり充分に働けなくなった状態のこと、症状はこの内臓に溜まった毒素を盛んに外に出して病気を治そうとしている状態のことを言います。一般に、腹痛、下痢、咳、鼻水、湿疹など体のいろいろな所に出る物は病気ではなく、内臓からの排毒としての“症状”です。
冷えとり健康法を実行していると自然治癒力(自分で病気を治す力)が高まり、現在出ている症状はとりあえず消えますが、その後古い毒がいろいろな症状となって出てきます。 冷えとり健康法は、一般に言われている様々な健康法のように、肩こりが治ったとか腰や膝の痛みがとれたなどという部分的な事ではなく、体(内臓)全体を良くしていこうという健康法です。そのため、排毒の力が強くなって出てきた症状を全部止めることなく出してしまえば、内臓の中の毒がなくなりどんな病気も治ります。
これまで多くの人が、病気の症状が出ると病院に行ったり、他の方法で症状だけを止めるようにしてきました。その結果、毒素は体に溜まったままになっています。靴下を履き始めるとこれが順に出てくるのですから、まるで病気をもう一度やり直しているようなことになります。しかも以前に薬などで症状を止めていれば、このときの薬の毒素も一緒に出てきます。昔、飲んでいた薬で口が苦くなったり、ゲップとなって出たという話はよく聞きます。病気の毒は最近のものから以前のものまですべて出てきますが、現われる症状や順序は人によって違います。この段階はとても大変ですが、焦らないでじっくりと取り組んでください。
また、病気が悪化して症状が出てきたのか、それとも良くなって出てきたのか、誰でも不安に思うものですが、どんな場合でも症状が出るのは体にとって良い事ですから、心配することはありません。言うなれば、靴下を履いたときが病気の回復への折り返し地点というわけです。これまで排毒の力が弱くて何の症状も出なかった人も、冷えとり健康法を始めると少しづつ症状が出くるはずです。毒が出て病気が治れば、肩こり、膝、腰の痛みをはじめ、あらゆる症状は自然に消えていきます。このようにしていつも少しずつ毒を出していれば、毒が溜まって現われる風邪などの症状も出なくなり、いつのまにか病気で寝こむようなこともなくなります。
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